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"ビックス" バイダーベックについて

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    "Bix" Beiderbecke
    "ビックス" バイダーベック

    1920年代アメリカのデキシーランドジャズを演奏した
    伝説的なコルネット奏者。

    私のような、1970年代生まれで、モダンジャズも、コンテンポラリーなジャズも、ブラジル

    音楽も聴いている人間が、

    なぜ、100年ちかくも古い音楽を、
    21世紀のこの東京で聴く必要があるのか?



    ぼくはこのところよく、1920年代の彼の音楽を
    、デジタルのダウンロードによって、ヘッドフォン聴いているけど、

    彼の何か不思議な、おもねりのない、強くて美しいコルネットの響きを聴いていると、

    そこにはもう、デキシーランドスタイルスという枠もなく、

    そしてレコードであるとか、
    ダウンロードであるとかの区別も越えて、


    我々はただそこにある音に耳を澄ませるだけ、という感じがしてくる。

    ビックスのコルネットには、
    デキシーランドジャズという、ひとつのスタイルの中にありながら、そこを超越した存在感

    や響きがあるように想う。



    それは例えば、あえて分かりやすく言うなら

    我々が織田信長や坂本龍馬の肖像画をみて、
    語り継がれてきた彼の存在の大きさ、人となりや、彼の偉業というものを  

    彼の目の中や姿のなかに感じて、想像を膨らませますよね?

    彼が現代にいたらきっとこんな感じだろうな、という風に…
    そこではもう、彼の着ている服や時代背景などはもう超越してしまいます。

    それができるのは、彼らが結果として偉業を成し遂げたゆえだからであります。

    それは当たり前の話ですが…


    そんな時我々は、そんなヒーロー達を想像のうえで、今そこにいる人間として
    対等に比較して捉えようするのではないでしょうか?

    ほんとうに素晴らしい音楽は、きっとそれと同じで、

    とっくに時代遅れになっている
    "スタイル"というものを持ちながら、同時に内側から越えていきます。

    彼の演奏スタイルそのものの中に、その枠を超えて飛んで行こうとする何かがきっとあるの

    でしょうね。

     

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