ビリージョエルの孤独

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    BILLY JOEL”52nd STREET"

    1978年のビリージョエルによる傑作アルバム。

    このところ このアルバムをアナログでとてもよく聴いている。


    当時としてはチャートの一位に立ち、年間を通してもっともよく売れたレコードみたいだ。

    デヴュー以来、しばらく泣かず飛ばずだった彼が
    ものすごい人気者になり、音楽的評価もうなぎ登りとなる契機となった作品。
    。ちなみに初めて商業用CDとして製品化された作品であるらしい。


    今聴いてもまったく古びたところのない、素晴らしいビリージョエルの若さと
    才気がこの作品で爆発していると思う。

    ニューヨーク52番街というタイトルからして、かなりジャズに傾倒している作品で、
    多くのジャズマンが参加している。

    ブレッカー兄弟や、フレディーハバードなど、そうそうたるミュージシャンが集まって
    いる。

    でも単にニューヨークの雰囲気で、ちょっとジャズ寄りの作品にしてみましたという、
    よくありがちな企画アルバムではない。


    ミュージシャンこそ多くのジャズマンがいるけれど、内容はジャズはもちろん

    ビリーの従来のロック的要素もあり、また彼の重要なルーツでもあるのだろう
    ビートルズ的な要素もあり、

    そして今回僕には新しい発見だったのだが、
    アレンジとしてもピアニストとしてもかなり、ニューオーリンズ的要素が強いという事だった。

    結果として、これだけ違った音楽の印象を、一つの作品にまとめ上げるビリージョエル
    の手腕は、今更ながらとても素晴らしいと思う。



    しかし、このジャケット写真はとても好きで(絵はジャケット写真を素に描きました)
    ジャズの影響が強いからと言って、わざわざトランペットまで手にしてみて、

    撮影もニューヨークの裏通りのようで、今となっては懐かしい
    汚れたトレトンのスニーカーを履いてたたずんでいる。


    当時のニューヨークはきっと今より治安が良くなかっただろうが、

    アルバム全編で歌わてているのも、孤独なニューヨーカーばかりだし。



    きっと自分自身も含めてニューヨークに生きる人間を、ビリーは描きたかったに違いない。











     
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